ザッポスは伝説になった。創業から10年のインターネット専売の靴屋がAmazonに12億ドルという金額で買収されたからだ。
しかしザッポスは”買収された側”の弱者ではなかった。Amazonは2009年当時、創業以来最大の金額で買収しているが、今日のAmazonに靴屋というイメージはない。では大金を払ってまでザッポスから手に入れたかったものとは何だったのか…..。
本書では著者であり当事者でもあるトニー・シェイの生い立ちから、創業からわずか2年でMicrosoft社に2億6500万ドルした事業リンクエクスチェンジ、世界大恐慌以来最悪といわれる不況のさなかに前年比50%増の成長を記録するまでになったザッポスの成功、Amazonへの事業売却までのトニーの半生が描かれている。
標題の「道を知ることと、実際に歩むことは違う」とは、本書のはじめに登場する言葉だ。しかしトニーはそもそもMicrosoftやAmazonに事業を買ってもらうという道を知らなかったはずだ。しかしそれを成し遂げた。では前代未聞のダイナミックな買収劇を本書を通して学んだ読者は、この後どのような道を作り、そして歩むのだろうか。

